中野晴啓さんの「普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方」 / 著者が語る「本のツボ」

2018.07.17

つみたてNISA(積立NISA)

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中野晴啓さんの「普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方」 / 著者が語る「本のツボ」

今から間に合う「資産設計」決定版!

普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方

年金不安、人生100年時代と老後が不安になる話ばかりが蔓延する世の中。とはいえ、仕事が忙しかったり、教育費や住宅ローンのため、老後の準備が満足にできない方も少なくないでしょう。

本書は、今からでも間に合う「正しい」お金の増やし方を紹介しています。2018年1月に始まった「つみたてNISA」についても解説し、将来のお金の不安をなくす決定版となる1冊です。

40代が老後を安心して暮らせるために

誤解を恐れずに言うなら、今、最も不幸な年代は40代ではないでしょうか。

今の40歳から49歳が就職活動を行っていた時期は、1990年から1999年です。日経平均株価が、終値で過去最高値を更新したのが1989年12月ですから、1990年はまさに株価が急落を始めた年です。

そこから景気は大きく冷え込み、いわゆる「就職氷河期」と呼ばれる時代になりました。

当然、こうした労働環境の悪化は、新卒採用にも悪影響を及ぼし、なかには「モラトリアム」と称して大学院に入学した人もいます。あるいは、何とか契約社員として社会人になったものの、正社員への道が断たれたまま、という人もいます。

その人たちがこれから老後を迎える時、どうなるでしょうか。

定年を65歳に設定してみましょう。現在、49歳の人たちが定年を迎えるのは2033年です。その時世の年齢階層別の人口比を見ると、

2033年の年齢階層別の人口比は、0~14歳は10.9%、15~64歳は57.1%、65歳以上は32.0%。

となります。ちなみに2015年時点では、65歳以上人口が全体に占める割合が26.6%ですから、かなり65歳以上人口が増えているのがわかります。

果たして、この状況で今の社会保障制度を維持できるでしょうか。

40代は無理せず資産形成を進められる最後のチャンスです。できることなら、40歳になった時点で、本腰を入れて資産形成を進めるべきです。

つみたてNISAなら、長期投資に十分な20年という期間が使える

では、資産設計の本命は何か。それは「つみたてNISA」だと思います。

つみたてNISAは、2018年1月から制度がスタートし、2037年まで20年間、積立ができます。2018年から毎年40万円を積み立てて、どんどん元本が積み上がる形で、最終年の2037年に800万円に達します。

20年間、積立投資を継続すれば、資産は積み上がります。

20年間、積立投資を継続すれば、資産は積み上がります。NISAの5年間という、いささか中途半端な非課税期間に比べれば、つみたてNISAの20年間は大きな進歩といってもよいでしょう。

実際に20年、継続して積立を続ければ、ある程度の資産を築くことができるでしょう。毎年40万円の非課税枠ですから、毎月均等額で積み立てると、月額3万3333円になります。仮に月額3万3000円ずつ積み立てていくと、20年後の元本部分は792万円。これを年平均5%の利回りで運用すると、20年後の元利合計額は1339万1548円になります。

もし、課税口座だと、547万1548円(=1339万1548円-792万円)の収益に対して20.315%が課税されるので、非課税の場合に比べて111万1544円もの差が生じます。この金額を見ても、つみたてNISAの非課税口座で運用する効果がおわかりいただけると思います

選び抜かれた投資信託のみがつみたてNISAの対象

つみたてNISAの対象商品は大まかに、インデックスファンドとアクティブファンドに分かれています。しかも、2018年6月22日現在、約6000本もある投資信託の中から、インデックス型投資信託とアクティブ型投資信託だけで合計148本しか選ばれていません。率にして、何と2%程度です。

では、金融庁は、どういう条件のもとで、これらのファンドを選んだのでしょうか。

まず、政令の要件としては3つあります。

1
信託契約期間が無期限又は20年以上であること
2
分配頻度が毎月でないこと
3
ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと

この政令に加え、アクティブ運用型投資信託については次の要件も満たす必要があります。

〈共通要件〉以下の要件をすべて満たすこと。

  • 純資産額が50億円以上
  • 信託設定以降、5年以上経過
  • 信託の計算期間のうち、資金流入超の回数が2/3以上であること
  • 投資の対象としていた資産が(1)株式、(2)株式および公社債、(3)株式及び不動産投資法人の投資口(REIT)、(4)株式、公社債及びREITのいずれかであること
  • 販売手数料:ノーロード
  • 受益者ごとの信託報酬の概算値が通知されること
  • 金融庁へ届出がされていること

以上に加えて、信託報酬率については、次のようになっています。

  • 国内資産を対象とするもの……1%以下(税抜)
  • 海外資産を対象とするもの……1.5%以下(税抜)

これらの条件は金融機関側から見ると、かなり厳しいものですが、それだけに消費者へのメリットはあると思います。純資産総額が50億円以上あり、かつ信託期間中、資金流入超が3分の2以上を占めていることなどは、納得できるところです。

ただし、運用成績に関する条件は付与されていません。実際に投資する際は、過去の運用成績がどうなのかなど、各人で確認する必要があります。

月5万円の積立で1カ月の老後の生活資金が33万円に!

では、どのくらいの資金で積み立てていけばよいのでしょうか。

私は、最低でも5万円は積み立ててほしいと思っています。もし、40歳で資産形成の重要性に気づき、そこから定年を迎えるまでの25年間、毎月5万円ずつ積み立てた場合、元本部分の蓄積は1500万円です。もし、年平均5%の運用利回りで25年間積み立てた場合の元利合計額は、2977万円です。運用利回りを保守的に見積もって、年平均3%だとしたら、25年後の元利合計金額は2230万円です。2230万円だと何となく少なく思えますが、定年時に退職金が1000万円出れば、合計で3230万円です。

月5万円の積立で1カ月の老後の生活資金が33万円に!

このお金をさらに年平均3%で運用しながら、30年後に残高がゼロになるまで毎月引き出し続けたとしたら、月々の引き出し金額は13万5000円になります。もし厚生年金を月20万円ほど受給できれば、月々の生活に使えるお金は33万5000円。まあまあの生活が送れると思います。

もちろん、お金の価値は物価との見合いで決まりますから、今後、急激な物価上昇に見舞われないという前提条件付きですが、このように計算していくと、自分自身の老後の生活に関するイメージが、何となくできてくると思いませんか。

本書では、今からでも間に合う「正しい」お金の増やし方についてご紹介しています。お読みいただいたら、ぜひ行動に移してください。本書でも触れていますが、皆さんとともに「ファイナンシャルインディペンデンス」を勝ち取りたいと切に願っています。

「普通の会社員が一生安心して過ごすためのお金の増やし方」著者について

著者 中野晴啓さん

中野晴啓さん

セゾン投信株式会社 代表取締役社長

1987年クレディセゾン入社。セゾングループの金融子会社にて資金運用業務に従事した後、2006年にセゾン投信を設立。「積立王子」の愛称で親しまれ、全国各地にてセミナー・講演活動も精力的に実施。投資初心者をはじめ、幅広い投資家層から支持を集めている。現在口座開設数13万人、預かり資産2200億円を突破。一般社団法人投資信託協会理事。
著者紹介ページ
セゾン投信
著書一覧

『著者が語る「本のツボ」』は、投資未経験者・投資経験者にとって有益な書籍を紹介する事で、皆様の投資ライフが充実したものとなる事を目的としたコーナーです。

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